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がんばりすぎと努力と我慢

がんばる。
努力。
我慢。
と聞いて、あなたはどんな印象を持ちますか?

良いこと?
必要なこと?

まっさきに、良いこと、必要なこと。
できるべきでしょ。しないとダメでしょ。
と思ったあなたは、意味や意義をちゃんと理解していないかもしれません。

その間違った理解は自己肯定感の低さがもたらしていることも…。

ということで…がんばり過ぎと努力と我慢について考えてみました。

がんばるの意味

・あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。
・自分の意見を強く押し通す。我を張る。

Weblio

頑張るということは、実は自己中心的になるということです。「頑張る」という言葉の語源は、「我を張る」です。自分を押し通す、それが頑張るということです。競争し、自分の利益を優先させることが頑張ることなのです。

私が子どもの頃は「あの人、頑張ってはるなぁ」というのは、軽蔑の意味を込めて言われたものです。「もっとおとなしく温和になればいいのに」という意味でした。それがいつの間にか「頑張る」が美辞になってしまいました。おかしいですね。

「頑張る」ことの本当の意味

この2つを読んでもらうとわかる通り、実は「がんばる」ってそんなに前向きな言葉ではないんです。
一昔前は、軽蔑の意味ですからね…。

ま、でも現代では『あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。』という意味で使われていることが多いような気がします。

それは「純粋ながんばり」ですか?

私は決して、がんばることを否定している訳ではありません。

本当に好きでやりたいことならば、あなたは「がんばろう!」と思わずに、勝手にどんどんやっているはずです。きっとココロから楽しいはずです。

誰かに『がんばってるね!』と言われても
「がんばってないです。ただ、やってるだけです(^^)」
なんて答えるのではないでしょうか?

なぜなら、それはあなたにとっての「純粋な喜び」だからです。

例えば…。
上手に踊れるようになりたいから週3回ダンスレッスンに通っている。
英語を話せるようになりたいから毎日英語の勉強をしている。

周囲から見たら『がんばってるね』かもしれませんが、あなたにとっての「純粋な喜び」ならOKなのです。

手放して欲しいのは「純粋な喜びではないがんばり」

でも「がんばらないと!!!」という思い…
それは、自分自身のためではなく、誰かのため何かのためである可能性があります。

誰かのためにするのは悪いことではありませんが
誰かに評価されるため
誰かに愛されるため
誰かに認められるため
の「がんばり」
だとすると
がんばることが、あなたにとっての純粋な喜びではないかもしれません。

がんばり過ぎる理由

純粋な喜びではないのにも、なぜ「がんばらないと!!!」とがんばり過ぎてしまうのでしょうか?

がんばらないと価値がないという不安

(がんばらないと)ほめてもらえない
(がんばらないと)認めてもらえない
(がんばらないと)愛してもらえない

がんばりすぎる人はこのような思考を持っています。
これは「がんばらないと私は価値がない」という不安です。

このような人は、他人に褒めてもらうこと、認めてもらうこと、愛してもらうことを動機にがんばります。

でも、周囲は『勝手にやったんでしょ…』『頼んでないよ…』『大変なら言ってくれればよかったのに…』という反応になります。

こんな反応に不安はさらに加速し、
不安になる→潜在意識で不安を鮮明にイメージ→がんばらなくちゃいけない
という流れができます。

がんばるたびに不安のイメージが拡大→現実化していく負のループができあがるのです

現状に満足できていない

がんばり過ぎというのは、「がんばってもがんばってもまだ足りないと感じてしまう心」

無理してがんばってしまうのは、現状に満足できていないからです。現状に満足できないというのは、言い方を変えると今の自分を受け入れていないということです。

がんばりと努力と我慢

がんばるって努力や我慢と似ていますよね。

純粋な喜びであるがんばり→努力→やりたくてやっている
純粋な喜びではないがんばり→我慢→やらされている

かな…と私は思っているのですすが…
努力と我慢の違いについてもう少し、踏み込んでみたいと思います。

努力と我慢の意味

努力とは、目標を掲げ、そこに到達するために邁進することである。

Wikipedia

我慢とは、仏教の煩悩の一つ。強い自己意識から起こす慢心のこと。

Wikipedia

我慢の意味にびっくり。

気になって、我慢の由来も調べてみました。
(ちょっと長いです…。)

我慢の由来

我慢は、仏教語で七慢のひとつ。仏教で「慢」は、思い上がりの心をいい、その心理状態を七つに分けたものを「七慢」といいます。

その中の「我慢」は、自分に執着することから起こる慢心を意味し、「高慢」「驕り」「自惚れ」などと同義語だそうです。

そこから意味が転じ、我慢は「我を張る」「強情」などの意味で使われるようになり、さらに、強情な態度は人に弱みを見せまいと耐え忍ぶ姿に見えるため、近世後期頃から、現在使われている我慢の意味となりました。

我慢の元となる「七慢」の意味は以下の通り。

過慢とは、自分と同等の人に対し、自分の方が上だと思うこと。
慢過慢とは、自分より優れた者に対し、自分の方がもっと上だと思い誤ること。
増上慢とは、悟りの域に達していないのに、既に悟っているという自惚れの心。
我慢とは、自分に執着することから起こる慢心のこと。
卑慢とは、はるかに優れた者と比較し、自分は少ししか劣っていないと思うこと。
邪慢とは、間違った行いをしても、正しいことをしたと言い張ること。

語源由来辞典

「七慢」…自己肯定感が高すぎる人の特徴にそっくりですよね…(゚Д゚;)
(自己肯定感が高すぎる人は我慢をしているのか???)

我慢が美徳の日本

日本は我慢を美徳とする傾向があり、我慢は良いことと誤解されていますが、良いことではなく、楽なことなのです。

目標を掲げそこに到達すること(=努力)、より何かに耐える(=我慢)の方がずっと簡単なのです。

自分の意思で行動するよりも、人に言われたことをやる(やらされる)方が楽なのです。

他人に支配されたままでいい?

すごくわかりやすい説明を見つけました!

我慢は「他人」が「自分」を支配すること
努力は「自分」で「自分」を律すること

http://tomoyauchida.com/what-is-effort/

すごく的を得ている!

嫌な仕事を我慢しながらしているなら辞めればいいのです。
でも、多くの人が言います、『そんな簡単には辞められない』と。

理由はいろいろあるでしょう。
でも、結局のところ、我慢をやめること=努力をしなくてはいけない、ということをわかっているのです。

我慢しながらやっている嫌な仕事を辞めて、本当にしたい仕事をするためには今までの何倍も努力しなければならないのですから…。

自己肯定感と仕事

自己肯定感が高い人は得意を仕事にしている

自己肯定感が高い人は、自分の長所や得意、短所や不得意も含めて良く知り、それを受け入れているので、自分に合った仕事や職場に出会うことができます

自分に合った仕事や職場というのは、自分の長所や得意を活かせる仕事や職場です。

能力を発揮して良い結果を出すことができ

自分の長所や得意なことを活かせる仕事や職場で働いているので、自分の能力を存分に発揮して良い結果を出すことができます。常に成長していくことができます。

結果や成長を周囲にも認められ、褒められるので自己肯定感はますます高まっていきます

自己肯定感が低い人は不得意を仕事にしている

自己肯定感が低い人は、自分の長所や得意、短所や不得意も含めて良く知らないため、自分に合う仕事や職場を見つけにくいのです。

自分に合う仕事や職場を見つけにくいというのは、自分の短所や不得意なこと、苦手なことや嫌いなことをしなければいけない仕事や職場になりやすいということです。

自分の長所や得意なことではなく、自分の短所や不得意なことをしなければいけない仕事や職場というのは、決して楽しい仕事や職場ではありません

努力が報われずダメな人間だと思ってしまう

短所や不得意なことで結果を出すのは、それが長所や得意な人と比べた場合、何十倍もの努力が必要になります。自分のキャパを上回るような負荷がかかります。
 
努力がなかなか報われず、成功体験を得ることもできない、成長していくこともできないので、自分は能力のないダメな人間だと思う。

結果もでない成長もできない、そんな姿を周囲はどう感じるでしょう…。認められない、褒められない自己肯定感はますます低くなっていくのです。

がんばりすぎと努力と我慢

負のスパイラル

まとめると…

自己肯定感が低い人は自分の得意や長所を活かす仕事や職場を見つけにくい。
 ↓
自分の不得意なこと、苦手なことや嫌いなことをしなければいけない。
 ↓
短所や不得意なことで結果を出すのは何十倍もの努力が必要になる。
 ↓
努力が報われず、自分は能力のないダメな人間だと思ってしまう。
 ↓
結果もでない成長もできないので、周囲から認められない褒められない…自己肯定感はますます低くなっていく。
 ↓
努力ではなく我慢を選ぶことになる。

我慢をしたくないなら、努力は必要だし、
努力したくないなら、我慢するしかない。

でも、自己肯定感が低いままでは努力をしたくてもできないのです。

不毛な我慢に向けているベクトルを、結果の出る努力に向けるためにも、まずすべきは自己肯定感を高めることなのです。

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