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「人に迷惑をかけたくない」という生き方-後編

「人に迷惑をかけたくない」
「人に迷惑をかけてはいけない」
と思っている人は多いはず。
かけなくて済むならかけたくはないけど
実際、生きてれば避けられないことなのです。

それなのに、なぜにこんなにも
「人に迷惑をかけたくない」
「人に迷惑をかけてはいけない」
と思ってしまうのでしょうか…。

今回は「人に迷惑をかけてはいけない」の呪いにかかりやすい人はどのようなタイプなのかご紹介します。

ものごとを曖昧にする「迷惑だ」

「人に迷惑をかけたくない」という生き方

と、その前に…すごく面白い記事を見つけたのでご紹介します。

「どんな子に育ってほしいですか」と聞かれて、「好きなことを自由にやったらいいけど、ひとさまに迷惑だけはかけないような子になってほしい」と答えているのを聞いて、びっくりしたんです。「迷惑をかけない子」って一体どんな子だろう……。

ほかに不思議だなあと思ったのは、ワイドショーなどで見る有名人の謝罪会見でした。女性への暴力など大変深刻な事件を起こした人が、謝罪会見で「みなさまにご迷惑をおかけしました」と言うのが不思議でした。

車内放送で「携帯電話はまわりの人の迷惑になるからご遠慮ください」と言うのも不思議でした。

だれかから「迷惑だ」といわれたら、どこが悪いか考えるより、黙って従わなければならないような雰囲気があります。

「迷惑だ」と言いつつ「なぜ」を考えない 日本人、思考停止していませんか

確かに、確かに。
「迷惑をかけない子」っ言いますよね…どんな子なんでしょう。
大きく頷きながら読んでしまいました。
迷惑ってものごと曖昧にする言葉ですね。

車内での通話はまわりの人の迷惑なのか?

「携帯電話はまわりの人の迷惑になるからご遠慮ください」
確かに迷惑かどうかって問われると???だし、最近では「通話は遠慮してください。」という言い方に変わってるんですね。
でも、車内で人同士が話しているのは気にならないけど、電話で話してる声は気になるんですよね。あれってどうしてなんでしょう?
ちゃんと答えがありました!

周りの人は聞こえてくる会話の内容が把握できないと、ストレスを感じるという。対面会話であれば、話の流れがなんとなくでも理解でき、不必要な情報であれば無視することができる。一方、ケータイの場合は電話の向こうの声が聞き取れないため、話の流れが見えず、内容が気になって無視できなくなってしまうというのだ。 「人間は簡単に想像のつくものに対して、無視することができる。しかし次に何が起こるかわからないものに対しては、常に注意を払ってしまう。ケータイは話が半分だけ聞こえるために、無意識に話の全体像をつかもうと脳は緊張した状態を持続することになる」と、ローレン博士は説明している。

なぜ電車内でケータイで会話されると不快に感じるのか? 理由が判明 | ロケットニュース24

何を会話しているのか気になってしまうけど、その内容がわからないから気持ちが悪いのです。この気持ち悪さを迷惑を言えなくもないけど…どうなんだろう。

少し脱線しましたが、早速、本題に入りましょう。

「人に迷惑をかけてはいけない」の呪いにかかりやすいタイプ

1.自分が嫌い

自分を嫌いな人は、自分を好きな人に比べて他人から嫌われたくないという気持ちが強いのです。
そのため、常に「迷惑をかけたら嫌われてしまうのではないか…?」と考え、例え自分が犠牲になっても、人に迷惑をかけない行動を選びます。

2.責任感が強い(強すぎる)

「責任」は立場上当然負わなければならない任務や義務。自分のした事の結果について責めを負うこと、そして「責任感」は自分の仕事や行為についての責任を果たそうとする気持ちです。(大辞泉より)

責任感がある人は、自分のせいで予定が変更になることが嫌なため、時間や約束などをきちんと守ろうとします。
中途半端なことを嫌うため、物事を最後まで諦めないという忍耐強さを持っています。
他人から頼りにされると期待に応えようとしたり、必要以上に頑張ってしまう傾向があります。

時間を守る、約束を守る、信念を守る、ルールを守るなど自分の信念を強く持ちそれをルールとして行動することが多いため、当然、自分に厳しくなります。
また、他人に任せることが不安で、すべてを自分一人でやり遂げようとするため、人に頼ったり、助けを求めることができないのです。

責任感があるのは良いことですが、責任感が強すぎると、自責の念も強くなり、うまくいかなかったときに『自分のせいだ』と考えてしまい、さらに責任感が強くなってしまうという負のスパイラルにおちいります。

何かトラブルがあった時、普通なら誰かに相談したり、助けを求めたりしますが、責任感が強すぎると自分一人で何とかしなくてはいけないと自分を犠牲にしてしまいます。

3.頼れない

  • 人に頼ることは迷惑がかかることだと思っている。
  • 人に頼るのは『自分に自信がない人がすることだ』という思い込みがある。
  • 頼ったときに『受け入れてもらえないのでは…』という恐れがある。
  • 自分のために手を煩わすなんて申し訳ないという気持ちがある。
  • 「(迷惑のかけない)いい子」「しっかりしている」「自分でできてエライ」といった言葉をかけられながら育ってきたことが原因で頼ってはいけないと思っている
  • 親が厳しく甘えられない環境で育ったため、頼ることができない

このような理由から、人に頼む事ができずに自分が背負ってしまうのです。

4.人に任せられない

誰かに任せることによって、想定したものとは違う結果になってしまうことを許せない、何かあった時にはどうせ自分が責任をとらなければいけないと考え、誰かに任せることができず、どんなに大変でも自分で背負いこみ、結果的に自分を犠牲にしてしまいます。
これは完璧主義の人に多い傾向です。

5.正義感が強い

「私がやらないと!」という強い正義感を持っている人も、人に迷惑をかけることを避けようとします。そして、自分を犠牲にしてまで人を助けてしまいます。
まさにこれ、アンパンマンなんですよね。

ということで、このようなものを見つけました。

アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんは、「アンパンマンが、自分の頭をちぎって人にあげるというのは、どうして思いついたんですか。」という質問に、次のように答えていました。(サンデー毎日2012.7.22 )

それはですね、正義を行うときには、自分が傷つくことを覚悟しなければ行えないというのが、僕の中にあるわけ。
たとえばね、線路に落ちた子どもを助けようとして、自分が電車に轢かれてしまった人がいるとする。正しいことをやろうとした結果、自分が死んでしまった。だけど、見逃すことができなかったんですね。

正義というのは、そういうものなんですね。スーパーマンみたいな人かというと、そうじゃなくて、ごく普通の人なんだ。ですから決して格好良くもないし、そう褒められるということもない。本人も、傷つく恐れは十分にある。アンパンマンも自分の顔をちぎってしまうんだから、一種の自己犠牲ですよね。自分のエネルギーは落ちるんだけど、助けざるを得ないという気持ちね。

http://bcaweb.bai.ne.jp/~aik28501/custom383.html

6.自己肯定感が低い

ここまでの内容…自己肯定感が低い人の特徴ともかなり被っていました…。
自己肯定感が低い人 30の特徴

7.自分を犠牲にする

そして自分を犠牲にしてしまう人の特徴ともかなり被っています。
自分を犠牲にしてしまう人の12の特徴~自己肯定感と自己犠牲の密接な関係

自分が犠牲になることで問題が解決し、さらに周りの人が不快な思いをしなくて済むのであれば、自分が犠牲になるほうがいいと思い、率先して自分を犠牲にしてしまいます。

自分を犠牲にした方が上手くいった、または自分を犠牲にしなかった結果、問題が大きくなったり、別の問題が生じたような経験を持っている人は、その傾向が強くなります。

「人に迷惑をかけてはいけない」の呪いにかかりやすい人って「自己犠牲の人」でもあるんです。
自己犠牲の精神は生まれ持った性格でもあるし、自己肯定感が低くなることによってなってしまうこともあります。


人は生きていれば何らかの迷惑をかけているものだし、死んでもかけてしまうものなのです。所詮、「迷惑」かどうかって相手の気持ちなんですよね。家族や友達、大切な人なら迷惑にはならないし、他人は迷惑だと思うのですから。
だから、迷惑をかけないように生きるなんて考えは、誰も幸せにならない考えなのです。

とはいえ「迷惑をかけてもいいよ」と言っても、迷惑という言葉に過剰に反応する人もいて、素直に受け取れないこともあると思うので、普段から「なんでも言ってね」「お互い様だからね」というような声掛けをしていけたら良いのかなと思います。

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