これ、自己肯定感の低いせいですか?

ちょっと束縛が強い彼氏。
別れたいと思ってるけど、別れられない。
スポーツジムに入会したけど全然行ってない。
行きたいと思ってるけど、行けない。
大学時代の友達たちとの定期的な女子会。
正直、楽しくないし、時間の無駄なので行きたくないけど…断れずに参加している。
会社も仕事も好きじゃない。でも、人員削減とかって言ってたから、(リストラされないために)仕事に真面目に取り組もうと思うけど…全然やる気が出ない。
友達も次々と結婚してるし、親にも急かされて、結婚を焦ってるけど、婚活に一歩踏み出せない。
やってみたいことがあるのに、やらないまま何年も経ってる…
毎年、今年こそはと思ってるのに
こんな風に
「〇〇したいけど、できないんです。
これ自己肯定感が低いせいですか?」
ってよく相談されます。
はっきり言いますが…自己肯定感の低さは関係ありません。
あなたは行動できないのではなくて、行動する必要がないのです。
実は望んだ通りなのです

あなたは望んだように生きていないと思っているかもしれませんが、それは間違いです。
むしろ、望んだ通りに生きているのです。
ちょっと束縛が強い彼氏。
別れたいと思ってるけど、別れられない。
→本心では別れたいとおもっていないのです。
だから、別れない。
スポーツジムに入会したけど全然行ってない。
行きたいと思ってるけど、行けない。
→本心ではジムに行く必要があると思っていないのです。
だから、行かないのです。
大学時代の友達たちとの定期的な女子会。
正直、楽しくないし、時間の無駄なので行きたくないけど…断れずに参加している。
→正直、楽しくないし、時間の無駄だとは思っていても、行かないことで起こりうるリスク(仲間外れにされるなど)が心配で、本心では行った方が良いと思っているのです。
会社も仕事も好きじゃない。でも、人員削減とかって言ってたから、(リストラされないために)仕事に真面目に取り組もうと思うけど…全然やる気が出ない。
→自分がリストラされるなんて思ってないのです。
だから真面目に取り組まないのです。
友達も次々と結婚してるし、親にも急かされて、結婚を焦ってるけど、婚活に一歩踏み出せない。
→本心では焦ってないし、結婚したいと思ってないから、踏み出さないのです。
やってみたいことがあるのに、やらないまま何年も経ってる。
毎年、今年こそはと思ってるのに…
→本心ではそんなにやりたいと思っていないのです。
だから、やっていないのです。
どの状況も「できない」のではなく、
あなた自身=あなたの本心が望んでいないのです。
だから「やっていない」という現実になっているのです。
あなたの本心は、いつもあなたに忠実です。
あなたの世界は、あなたの望んだ通りの世界なのです。
人間は現状維持を好む

人間は無意識のうちに現状を維持しようとする性質を持っています。
現状を変えるということは、変化をするということです。
変化には失敗のリスクもあるし、状況が今より悪くなる可能性もあるし、後悔することになるかもしれません。
でも、現状を維持していれば、変化で起こるかもしれないリスクは避けることができます。
だから、変化を起こすことより無難にしている方を選んでしまうのです。
これを「現状維持バイアス」と言います。
現状維持バイアスとは、変化によって得られる利益よりも、それにより失う損失に対して、過剰に反応してしまうことです。(バイアスとは、思い込みや先入観といった意味)
程度の差はありますが、誰もが持っている人間の本能です。
現状維持バイアスに陥る3つの理由
私たちが現状維持バイアスに陥る理由は主に3つあります。
1.プロスペクト理論

人間は利益に対する満足よりも、損失に対する不満を大きく感じてしまうのです。
例えば…
1万円を拾った後に1万円を落とした場合
→1万円を落としたことにショックを受けます。
1万円を落とした後に1万円を拾った場合
→1万円を落とさなければ1万円増えたのにと感じます。
拾った後に落としても、落とした後に拾っても、手元の金額だけで考えると、プラスマイナスはゼロで同じです。
利益と損失に対する感情が同じであれば、上の例の場合、どちらでも不満に感じる事はありません。しかし、実際はどちらの場合も損失に意識がいき不満を感じるのです。
2.ネガティブ・バイアス

ネガティブ・バイアスとは、ポジティブな情報よりも、ネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質を持つということ。
「ネガティブバイアス」に関する実験が行われたことがあります。
まず、被験者を二つのグループに分けました。グループ1には「手術の成功する確率は70%だ」と伝え、グループ2には「手術が失敗する確率は30%だ」と伝えました。
実験の結果、グループ1は手術に対していい印象を持ち、グループ2の方は手術に対して悪い印象を持ちました。ここまでは当然の結果です。
その後に、グループ1に「30%の確率で失敗する手術だ」と言い換えて伝えると、グループ1の人たちは手術を好意的に受け入れることができなくなってしまったのです。
一方で、グループ2に「70%の確率で成功する手術だ」と言い換えても悪いイメージは変わりませんでした。
ここから、「いいイメージは悪いイメージに変わりやすいが、悪いイメージはいいイメージに変わりにくい」という現象を見ることができます。
10の良いことよりもたった1つの悪いことに固執してしまったり、
過去の幸せな記憶よりも辛い記憶の方が鮮明に思い出すのも、ネガティブ・バイアスのせいなのです。
3.保有効果

保有効果とは、人が何かを所有すると、他人よりもその所有物を高く評価するようになる現象です。
カーネマンとトベルスキーの心理学実験では、「大学のロゴ入りマグカップ」をAグループの学生に与えて「いくらなら売るか?」と聞いて、Bグループの学生には「いくらなら買うか?」と聞きました。
すると驚くことに、Aグループの学生は「(平均して)7.12ドルなら売る」と答えたのに対し、Bグループの学生は「2.87ドルなら買う」と答えたのでした。
自分が保有しているマグカップの主観的価値が、他人が思っている価値より2倍以上も高いという「保有効果」がこの実験で確認されました。
プロスペクト理論、ネガティブ・バイアス、保有効果により私たちは現状維持バイアスに陥りやすいため、変化することができないのです。
現状維持バイアスがあるから、口では変わりたいと言いながらも、本心では変わらない選択をしているのです。
追い込まれたら行動する

でも、そんな人でも行動せざる得ないことがあります。
それは「追い込まれたとき」
誰でも生活面・精神面で追い込まれたら行動します。
ゆえに、あなたが行動できないのは追い込まれていないからです。
ちょっと束縛が強い彼氏。
別れたいと思ってるけど、別れられない。
→でももし…彼が頻繁に暴力を振るうようになったら…別れますよね?
スポーツジムに入会したけど全然行ってない。
行きたいと思ってるけど、行けない。
→でももし…コンテストのために痩せなくてはならない、体を絞らなければならない状況なら行きますよね?
大学時代の友達たちとの定期的な女子会。
正直、楽しくないし、時間の無駄なので行きたくないけど…断れずに参加している。
→でももし…この会で嫌な思いをしたら行かなくなりますよね?
会社も仕事も好きじゃない。でも、人員削減とかって言ってたから、(リストラされないために)仕事に真面目に取り組もうと思うけど…全然やる気が出ない。
→でももし…成績によってリストラされるとなれば、真面目に取り組みますよね?
友達も次々と結婚してるし、親にも急かされて、結婚を焦ってるけど、婚活に一歩踏み出せない。
→でももし…結婚しないことのデメリットがあまりにも大きいとわかったら、婚活に踏み出しますよね?
やってみたいことがあるのに、やらないまま何年も経ってる。
毎年、今年こそはと思ってるのに…
→でももし…そのやりたいことが、年内で終了してしまうとしたらやりますよね?
誰でも何でも追い込まれたら…しかもそれがリストラとか生死に関係することなら余計に行動できるのです。
だから、今、あなたが行動できないのは、追い込まれていないという証拠です。
追い込まれていないから行動しないので、行動できない自分を責める必要はないのです。
行動する必要がないから、行動していないのですから、責めるなんて変でしょ?
でも、あなたはできない自分を責める。
できない自分はおかしいと悩む。
そして、「どうぜ私なんて…」と自分を否定する。
どうしてなんでしょう??
できない自分を責め、おかしいと悩む理由

それは、あなたが他人と比較をしてしまうためです。
自分の本心に従って「やらない」という選択をしているにもかかわらず、「できない」のは「(自分の)能力が低い」からと勝手に勘違いをしているのです。
ちょっとわかりにくいかもしれないので、もう一度言いますね。
【事実】自分の本心に従って「やらない」選択をしている
↓
【勘違い】自分には能力がなくて「できない」と思い込んでいる
理解できましたか?
能力がなくて「できない」と思い込んでいるので、できる人を見つけては自分と比較をして、「できない自分はおかしい」と悩み、「どうせ私なんて…」と自己否定になるのです。
結局、自己肯定感の低さは関係している
冒頭で
「〇〇したいけど、できないんです。
これ自己肯定感が低いせいですか?」
の問いに自己肯定感の低さは関係ありませんとお答えしました。
「〇〇したいけど、できない。」のは自己肯定感の低さのせいではありません。
でも、「〇〇したいけど、できない。」ことで、できる人を見つけては自分と比較をして、「できない自分はおかしい」と悩み、「どうせ私なんて…」と自己否定することは、自己肯定感の低さの問題であり、自分が嫌いな人の特徴です。
自己肯定感が低い人 30の特徴 14. 他人の目が気になる&比較する
自分が嫌いな人の特徴 すぐに他人と比較する
多くの人は「〇〇したいけど、できない。」ことよりも
「〇〇したいけど、できない。」ことで、できる人を見つけては自分と比較をして、「できない自分はおかしい」と悩み、「どうせ私なんて…」と自己否定することが問題なはずです。
これは解決できますよ!
「自己肯定感タイプ診断」では、あなたが以下のどのタイプに該当して、そのタイプが自己肯定感にどのような影響があるのかをホロスコープを使って診断いたします。
