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自己肯定感が低い・傷つきやすい・人とうまくやれない それは、”愛着障害”のせいかもしれません。‐読む自己肯定感

このコーナーでは自己肯定感に関する本や論文などを”ななめよみ”しています。
今回は書籍「自己肯定感が低い・傷つきやすい・人とうまくやれない それは、”愛着障害”のせいかもしれません。」をななめよみ。

愛着障害とは

愛着障害とは、母親をはじめとする養育者から子どもが適切な養育を受けられなかったために、「愛着」(主に乳幼児期の子どもと養育者の間で築かれる心理的な絆のこと)が形成されず、情緒や人間関係に何らかの問題が生じることを言います。

自己肯定感の低さには「愛着」が影響していると知り、今回はこの本を手に取ってみました。
まだまだ一般的ではない「愛着障害」。
どのように自己肯定感と関係しているのでしょうか…。

愛着障害が人生にもたらす不幸

・他人への信頼感や自己肯定感が育まれず、感情のコントロールができなくなる
・良好な人間関係が築けず、過度な信頼と裏切りを繰り返す
・過剰に傷つきやすいうえに、自傷行為などの問題行動を引き起こす
他にも、愛着障害はうつ病、心身症、不安障害、パーソナリティー障害などの誘因となります。

自己肯定感が低い人 30の特徴自己肯定感が高すぎる人の特徴と似ている部分が多くありますね。

子どもの愛着のタイプは4つ

①安定型…母子関係の中で安定した絆が育まれている
②回避型…子どもは母親に心地よさや世話を求めても何の役にも立たないと諦めている
③両価型…子どもにとって母親は自分をいつも助けてくれ、守ってくれるものなのかどうか予測できない不安定な存在である
④無秩序型…子どもは親に対して接近と回避という矛盾した衝動を感じる

子どもにとって②~③のような母親だと、安定は得られそうもないですね…。

子どもを愛着障害にする親のタイプ5つ

子どもを寄せ付けない「氷の女王型」

子どもと温かな親密性を築くことができない。
赤ちゃんや子どもの非言語のメッセージを読み取ることが苦手なので、子どもの本当の気持ちや、ニーズにちゃんと呼応できない。
(中略)
「氷の女王型」の親を持つ子どもは、手がかからず、どこか大人びている印象がある。
(中略)
「氷の女王型」の親もまた、自分の親から適切な対応やスキンシップを受けていないケースが非常に多くみられる。

子どもにまとわりつく「ドローン型」

まるでドローンのように子どもの行く先にずっとつきまとい、低空飛行で監視しています。
そして、子どもの行く先に障害物や穴があったら、先回りして道を準備しておきます。
(中略)
このように過干渉で、過保護に育てられた子どもはレジリエンス(回復力)がとても低い子になってしまいます。
(中略)
自分で葉大切なことを決められず、いつも誰かに依存して生きるようになります。
(中略)
「自分が失敗したのは親のせい、環境のせい、自分をわかってくれない誰かのせい」と、何でも人のせいにするようになってしまう。
(中略)
なお「ドローン型」の親は、見栄や体裁を気にすることが多く、子どもに何かあると、すぐに学校に文句を言う、モンスターペアレントとなることもあります。
(中略)
「ドローン型」の親もまた、同じように世間体を気にする親に育てられているか、親にちゃんと世話を焼いてもらえなかった反動から「ドローン型」になっているケースが多々見られる。

子どもの心や体を傷つける「破壊型」

「破壊型」の親の特徴は、ズバリ子どもの体や心を傷つけるところです。
子どもへの暴力や暴言、脅しに加え、ときには無視したりすることもあります。
多くの場合は、親は子どものためのしつけだと思いこんでいます。
しかし、実際にはただの虐待にすぎません。
(中略)
怖いのは、親に痛めつけられた子どもは、徹底的に自己肯定感が傷つけられてしまうことです。
(中略)
虐待を受けて育った子どもは「自分には価値がない」「自分は愛されない」「自分なんかいない方がいい」という思いを心の底にもっています。
(中略)
「破壊型」の親もまた、やはり親から虐待を受けて育った人が多いようです。

頼りにならない「お子ちゃま型」

「お子ちゃま型」の親は、精神的にまだ大人になりきれていません。
だから、経済的にも自立できていないケースがよくみられます。
また、子どもをままごと遊びのお人形のように扱ったり、子どもを親友やカウンセラー代わりに使う親もいます。
(中略)
「お子ちゃま型」の親は、育児よりも自分のニーズを優先してしまう傾向があるので、自分の趣味や活動のために子どもを犠牲にしたり、恋愛や遊びのために家を空けたりするなど、育児放棄のような状態になることもおあります。
(中略)
「お子ちゃま型」の親もまた、精神的に幼稚な親、もしくは過保護な傾向が強い親に育れられています。

子どもを利用する「ヘンゼルとグレーテル型」

「ヘンゼルとグレーテル型」の親は、まるで童話の『ヘンゼルとグレーテル』の魔法使いのように、お菓子のお家で子どもたちを釣り、たっぷりとお菓子を与えて太らせてから、子どもを食べようとしているようです。
(中略)
親が果たせなかった、かつての夢や、行けなかった学校に子どもを入れることで、目標を達成したいという歪んだ思いがあります。
このタイプの親は、潜在意識レベルで、子どもを自分の人生の延長コードのように感じているので、平気で自分のために子どもの人生を使います。
(中略)
「ヘンゼルとグレーテル型」の親は、 自分もまた、知らず知らずのうちに親に利用されているケースがよくみられます。
または、ふがいない親に対する怒りを抱えている場合もあります。
さらには、かつて親の期待に応えられなかった自分の代わりに、自分の子どもを親に捧げるかのように育てる親もいます。

自己肯定感が低くなる原因<幼少時代>
1.  虐待・理不尽な怒り・厳しいしつけを受けた経験 は「破壊型」
2.  褒められる機会が少なかった は「氷の女王型」
3.  自分で選択する機会がなかった は「ドローン型」
4.  親が話を聞いてくれなかった は「氷の女王型」と「お子ちゃま型」
5.  他者と比較されて育った はなんだろう…。
6.  過保護・過干渉 は「ドローン型」と「お子ちゃま型」
7.  自己肯定感の低い親 は全てが当てはまりますね。

「子どもを愛着障害にする親のタイプ」と自己肯定感が低くなる原因<幼少時代>があまりにもリンクしていて、愛着障害と自己肯定感の低さの関係に納得しました。

外因系タイプと内因系タイプ

原因についての考え方では、人は主に2種類のタイプに分けられます。
1つは、何かうまくいかないことがあったときに、その原因を人や環境に求めてしまう外因系タイプ。そして、もう1つは「これは自分の何がいけなかったのだろう?」と、自分自身に原因を求める内因系タイプです。

外因系タイプは、失敗したとき、人の出方や環境という、自分ではどうしようもないもののせいにしてしまい、すべてが運次第の人生になってしまいます。
その一方で、内因系タイプは「もっと努力が必要だったかも」「もう少しこうすればよかった」と自分自身をコントロールすることに意識が向きます。

外因系タイプはまさにこれ 自己肯定感が高くなりすぎた人は無責任
内因系タイプはまさにこれ 自己肯定感が低い人は過剰な責任感
に該当すると思いました。

自分自身が『安全基地』になる

自分の中に「安全基地」を作る方法の2つ目としてあげられるのが、「自分自身が『安全基地』になるというものです。
ただし、そうなるには前提条件があります。
それは、自己肯定感を高める…。
そして、そのためには以下の3つが必要になります。

①自分を好きになる
②自分を許す
③憎しみを手放す

愛着障害を克服する方法として、自分の中に「安全基地」を作る
自分の中に「安全基地」を作る方法として、自分自身が「安全基地」になる
そのために、自分を好きになる

本当にその通りなんですよね。
でもこれが難しい。

けど、必ずできます!

まとめ

愛着障害と自己肯定感の問題がよくわかる一冊でした。
愛着障害というと難しいけど、ようは自己肯定感には幼少時代の親子関係が大きく関わっているということなんですよね。

今から幼少時代の親子関係を変えることはできないけど、
今の自分をしっかり知って愛せるようになれば、過去の呪いから解放されると思います。

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